ワインの小話③ ロワール地方

いつもブログをご覧いただきまして誠にありがとうございます。
もっとワインを身近に感じていただくために、ちょっとしたワインのご紹介をしています。
少しの知識や理解で、ワインの世界はぐっと広がります。
私がワインを勉強している際に、先輩から聞いたとっても素敵な言葉があります。
「唯一ワインというお酒だけは、どんな人にも合う1本があるお酒だよ」
私もそう思います。
今この瞬間も新しいワインが生まれています。
世界中に存在するすべてのワインを知っている人はおそらくこの世にいません!
そこまでの広がりを見せる飲み物は他にあるでしょうか。
そんなワインの魅力を少しでも感じていただけたら幸いです。

Val de Loire

さて、前置きが長くなりましたが、今回はロワール地方についてご紹介いたします。
歴史好きの方などはひょっとしたら聞いたことがあるかもしれません。
世界遺産になっている古城などが数多く点在するとても風光明媚な地方です。
その美しい景観や環境から「フランスの庭」と評されることもしばしば。

場所はというと、ボルドーの街から北上したところに「ナント」という街があります。
ここは「ロワール川」というフランス最大の河川の河口に位置している街(つまり大西洋に注いでいる河口)ですが、このロワール川沿いに全長約500㎞に亘って続く地域の事をロワール地方と呼びます。
※ちなみに500㎞というと、東京から東海道新幹線で新大阪までが約550㎞ですので、いかに広いエリアであるか分かりますね。
※更にロワール川は全長は1000㎞あるフランス最長の河川です。

さて、この地域は「フランスの庭」と評されるほどの風光明媚な地区なのですが、その一因となっているのが、田園風景や森林地帯にたたずむ古城たちが挙げられます。
ここで少しご紹介していきましょう。

フランスの庭を彩る古城たち

まずは何と言っても外せないのが「シノン城」

ここはかの有名な「ジャンヌ・ダルク」が「シャルル7世」に謁見したといわれる城です。
何かロマンを感じてしまうのは私だけでしょうか・・・。

ここ以外にもロワール地方のAOCにちなんだ古城がたくさんあります。

アンジェ城


ソーミュール城


アゼ・ル・リドー城


シュノンソー城
(ここを見たとき、ルパン3世 カリオストロの城を思い出しちゃいました)

まだまだありますが一旦ここまで。
うーん!
まさにドラクエの世界!!
中世にタイムスリップしてしまったかのようですね。
これらの古城も、この地域のワインに密接に関係しています。
いかにフランスがワイン大国か分かりますね。

ロワール地方のワインを見ていこう!

ロワール地方は4つの地区に分けて見ていきましょう。
そもそも500㎞にも広がる地域を一気に理解することは無理があるのです。
これだけ広い地域ということは、場所によって土壌や気候の特徴が変化してきます。
それを分かりやすく区切って見ていけば、案外簡単に理解することができます。
それでは実際にご紹介してまいります。

ペイ・ナンテ地区

※ロワール川の下流から順に見ていきますね。
ロワール川河口付近にナントという街があります。
この町を中心とした地域を「ペイ・ナンテ地区」といいます。
「ペイ」は場所という意味なので、そのままの意味ですね。
さて、この地域のブドウ品種は「ミュスカデ」です。
またの名を「ムロン・ド・ブルゴーニュ」(実はブルゴーニュ地方が原産のブドウなのです)
気候は海洋性気候(つまりそんなに寒暖差が大きくない地域ということですね)
ミュスカデ系の主要AOCは4つありますが、もっとも栽培面積が大きいのは「ミュスカデ・セーブ・エ・メーヌ」です。

ここの地区で特徴的なのは、その醸造法にあります。
今後も度々ご紹介することがあると思いますが「SUR LIE]=「シュール・リー」と言われる醸造法です。
「SUR」=上
「LIE」=澱
つまり「澱の上」という意味の言葉です。
文字通りに澱(醸造段階でできた酵母の死骸)にワインを一定期間接触させた状態で保存する醸造法のことを言います。
酵母の死骸は主に「アミノ酸」(旨味成分)でできていますので、一緒に保存することで、ワインに旨味が添加されます。
また、澱と共に保存することでフレッシュな状態が維持され、若干の炭酸ガスも添加されます。
そのため、飲み口がピリッと感じ、よりフレッシュな印象のワインへと仕上がります。
※ちなみにこの「SUR LIE」をラベルに表示するためには、翌年の3/1まで澱を抜くことはできません。

アンジュ・ソーミュール地区

ナントからロワール川を上流に進むと「アンジェ」という街と、「ソミュール」という街があります。
この「アンジェ」を中心として、「ソミュール」までの地域を「アンジュ・ソーミュール地区」と言います。
この地域の気候は「海洋性気候」(まだここら辺までは大西洋の影響を受けます)
主要ブドウ品種は白:「シュナン・ブラン」(またの名をピノ・ド・ラ・ロワール)
赤「カベルネ・フラン」(またの名をブルトン)やグロロー、カベルネ・ソーヴィニオンです。
また、この地域にはテュフォーと言われる有名な白亜質の石灰岩土壌が広がっています。

まずこの地域には4つの有名なロゼのAOCがあります。
ロゼ・ダンジュは聞いたことがありませんか?

ひょっとしたらお父様、お母様世代には聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
これは「グロロー」という品種を使った半甘口のロゼです。
ワイン初心者にも比較的人気の高いワインになります。
ロゼ・ダンジュ以外の3つは「カベルネ」を主体に作られます。
「カベルネ・ダンジュ」半甘口
「カベルネ・ドゥ・ソーミュール」辛口
「ロゼ・ドゥ・ロワール」辛口

赤ワインのAOCは以下が有名です。
「アンジュ・ヴィラージュ」
「ソーミュール・シャンピニー」

これ以外にも赤ワインのAOCはのこり3つあります。

また、アンジュ・ソーミュール地区で忘れてはいけないのが、「貴腐ワイン」です。
前回ボルドーの回で少しご紹介いたしました甘口の白ワインです。(ソーテルヌとかが有名ですね)
ただ、ここで違うのはブドウの品種です。
ボルドー地方では「セミヨン」という品種が主体でしたが、ここアンジュ・ソーミュール地区での貴腐ワインは「シュナン・ブラン」が使用されます。
有名なAOCとしては、3つが有名です。
「コトー・ドゥ・レイヨン」

「カール・ド・ショーム」
「ボンヌゾー」
上記以外にも4つほどあります。

そのほか白ワインのみのAOCとしては以下が有名です。
「サブニエール」

ここは辛口から甘口まで造られており、ブドウ品種は「シュナン・ブラン」です。

また、赤と白両方作っているAOCとして有名なのが「ソーミュール」です。
赤は「カベルネ・フラン」が主体。
白は「シュナン・ブラン」主体です。

大体こんなところです。
残り2つの地区については次回ご紹介させていただこうかと思います。
次回もどうぞ宜しくお願い致します。





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