ワインの小話⑧シャトーヌフ・デュ・パプについて(南ローヌ)

みなさん

こんにちは

今日は先回の南ローヌの続きといいますか、南ローヌの中でも特に重要なAOCについてご紹介したいと思います。

 

【Chateauneuf du Pape】

シャトーヌフ・デュ・パプ

※よくボルドーなんかで「有名なシャトーが・・・」とか「シャトー・ラフィットが・・・」というような形で「Chateau」という表現を聞いたことがあるかと思います。

これは大雑把にいうと「ワイナリー」の事を表していますが、その「Chateau」ではありません。

Chateauneuf du Pape(シャトーヌフ・デュ・パプ)という名前です。

つまり、パプという名前のシャトーではなく、【シャトーヌフ・デュ・パプ】というAOCになります。

間違いやすいのでご注意ください!

 



 

歴史的にもとても重要な場所

さて、最初から説明調ととなりまして恐縮でした。

それでは実際に【シャトーヌフ・デュ・パプ】について見ていきたいと思います。

このブログはワインに関してですので、当然ここ【シャトーヌフ・デュ・パプ】もとても素晴らしいワインが造られる場所として名を馳せています。

しかしながら、ここ【シャトーヌフ・デュ・パプ】を語るうえで、その歴史的背景を無視することはできません。

まずは歴史的側面からここ【シャトーヌフ・デュ・パプ】をひも解いていきたいと思います。

 

法王の新しいお城

まず「パプ」=「パパ」

続いて「シャトーヌフ」=「新しい城」ないし「新しい家」

みないな意味があります。

つまり「シャトーヌフ・デュ・パプ」=「パパの新しい城」という意味があります。

ここでいう「パパ」というのは「法王」の事を指しています。

そう!法王がここに住んでいたのです!

あれ?ローマ法王ってローマにいるんじゃないの?

実は、当時アヴィニオンに法王庁が移されたのです。

(フランス王とローマ法王の対立の結果、ローマ法王側がアヴィニオンに呼び寄せられた感じです)

※気になる方はアニーナ事件をグーグル先生で検索してみてください。

 

さて、なんといっても天下の法王様がやってきたわけです。

フランスの片田舎にすぎなかったこの地域は大騒ぎだったことでしょう。

このアヴィニオンの少し北に法王の別荘が建てられたことから「シャトーヌフ・デュ・パプ」=「法王の新しい城」と名付けられました。

当然ワイン造りも大いに活気づきました。

 

時は過ぎ、順調と思われていた各地のブドウ栽培に大きな事件が発生します。

「フィロキセラの発生」です。

※フィロキセラに関しては、今後どこかで詳しくご紹介させていただきたいと思っております。

このフィロキセラの発生はフランスのみならずに、ヨーロッパ全土に広がり、ワイン産業に壊滅的な被害をもたらしました。

 

当然シャトーヌフ・デュ・パプも例外ではありません。

ブドウたちが壊滅的な被害を受け、品質の低下を余儀なくされます。

偽造ワインが横行し、ワイン業界に深刻な事態となりました。

そんな中立ち上がったのが、ピエール・ル・ロワという人物でした。

彼はシャトーヌフ・デュ・パプ内で組合を結成します。

そしてワインに対して、産地や醸造方法などに関して明確なルールを立案しました。

この考え方は、後の「原産地呼称制度」の礎となるものでした。

つまり、「シャトーヌフ・デュ・パプ」は現在のワイン法のきっかけともなった歴史的に見てもとても重要な産地と言えるのです。

 

その特徴的な土壌

シャトーヌフ・デュ・パプは歴史だけでなく、その土壌も特徴的です。



※画像はネットからお借りしました。

 

一言で表現するなら、丸い小石(小石と呼べないぐらいデカイものもありますが・・・)が一面にごろごろした荒れ地・・・ですかね。

しかし一見して、乾燥した石のごろごろした荒れ地は、ブドウにとってある意味理想的な環境でもあるのです。

小石は蓄熱性があり、夜中でも暖かくブドウを包んでくれます。

(ボルドー地方のグラーブ地区やメドック地区と似てますね)

また、小石は通気性と水はけがよく、ブドウ病害から守ってくれます。

さらに、土壌が痩せているため、ブドウは根を地中深くに伸ばします。その結果、雨水ではなく、ミネラル分を多く含んだ地下水を吸い上げます。

これらのおかげで、凝縮感に富んだ素晴らしいブドウが育つのです。

 

ワインの特徴

前回、北緯45°を境にして南に行くと、栽培可能なブドウ品種が多くなるとご紹介したかと思います。

ここシャトーヌフ・デュ・パプも同様に、13種類ものブドウ品種が認定されています。

これはフランスのAOCの中でブドウ品種が最多になります。

このシャトーヌフ・デュ・パプというAOCの中には、これらの品種をいくつかブレンドする生産者もいれば、グルナッシュのみで造る生産者も存在しています。

つまり、その年のブドウの状況や生産者の哲学により、強烈な個性を持ったワインが産出されていくのです。

(数千円~数万円まで価格も様々)

※グルナッシュやシラーが主体となる場合が多いかもです・・・。

 

実は少量ながら白ワインも造られており、その品質もかなり高品質です。

芳醇なアロマとシルクのような滑らかさを併せ持ち、比較的長期熟成に耐えうる素晴らしい品質です。

 

是非一度歴史的背景に想いを馳せながら、至高の1本をお楽しみください。

それではまた・・・。

 

 

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